歴史に育まれ洗練されたアメリカ東海岸ヴィクトリアンスタイルのA様邸
当物件は道路より1500mm ほど低い宅地で、南側は田園調布でも有数の大変交通量の多いタクシー通りということから、安全面を考慮した東側の2F からのエントリーを採用した。
玄関は道路より約1/2 フロア上げて設ける必要があり、そのイメージとして「ヴィクトリアン」テイストを採用し、東海岸で頻繁に目にする事ができるブリックとサイディングの使い分けによるデザインにしてある。
通常なら玄関を設置する壁をブリックにしたいところであるが、当地の特性と東南角地という立地を加味し、交通量の多い南側に切妻屋根の大壁面を設けブリック仕上げとした。
南面の開口部はシンメトリーに配置し、全体として交差点エリアでのEYE STOP を考慮した景観づくりに配慮している。
ある一定のプライバシーの要求があったため、南面のピケットフェンスに加え、コニファー・レースで囲う事になった。現在はまだコニファーが未成熟なため、充分とは言えないが、きちんとしたプライバシーが造られるまで、そう長くはかからないだろう。
ブリック面の窓廻りには実際のレンガ組積に見られる、日本的にはかなり大きめのキーストーンとフラットアーチを配置するなど、各所に積みレンガのデザインを大切に表現している。
外灯は輸入のアイアンブラケット(CAN’ENTERPRISES) を明暗センサーでコントロールしてある。
壁は本邸インテリアのメインカラーとなる、若干暖色をいれたグレー系、ケーシング、幅木などの木部をグレイッシュホワイトで統一。床材には木目が際立つハックベリー材のダーグブラウン色をチョイスした。
金属類(各所ノブ、シャンデリアなど)のほとんどをシルバー系に合わせるということが、現在アメリカで最も多く見られる最新のカラーコーディネートである。
また、造り付けの棚の両脇から挟まれるように、弊社オリジナルデザインのマントルピースが鎮座し、通常はその上に絵画や額縁に入れられたミラー、その両脇にブラケット照明を配置するのが本来伝統的なカタチだが、昨今アメリカでは薄い大型テレビの出現によって、マントルピース上にテレビを壁掛けにする傾向が強まっているため、空間の有効活用にこのスタイルを摸倣した。
Kitchen-合理的なキッチン空間
キッチンは完全なアイランドカウンターではないものの、トップに採用したダイナミックな石目が入ったグラナイトと、細かな縦長のガラスモザイク、そして白いキッチンパネルが上質感を生んでいるだけでなく、実用性も持ち併せたレイアウトと設備(Mille 社製食洗機、蒸気排出機など)が設置されている。キッチンはユーティリティーと並設しているため、食品庫や洗濯など、家事のほとんどをこのエリアに集約させて合理性を高めている。
Rest room-BOWCS が提案するこれからのトイレ空間
欧米では当たり前となっているこの形態だが、なぜか日本ではペデスタルシンクという物はあまり取り入れられて来なかった。
最近になってようやくシャンプーや化粧水などのテレビCM や雑誌での登場機会が増え、女性達にとっての憧れのスタイルとなりつつある。
壁面には大判の暖かみあるマーブル調タイルに、ラスター釉がかけられた同種モザイクタイルをアクセントに採用。
グレー系の600 角床タイルにシルバーで統一した金具類と併せ、より清潔感のある高級さを演出している。
Bath room
パウダールームには御影石カウンターにダブルシンクを配置し、トイレも同じ空間内に収め、タイル仕様のUB はクリアガラス戸にすることで、大きなひとつの部屋の中で豊かなバスタイムを享受できるように演出している。壁面には、全体的なデザインコントロールとして、2010 年以降アメリカで圧倒的なトレンドとなっているホワイトマーブルのレンガ貼りを採用した。さらに、このパウダールームへはマスターベッドルームからウォークインクローゼットを通り、ダイレクトにアプローチできるアメリカン仕様としているが、他の家族用にもうひとつのドアを設け、前述小ホールからも入れる2WAY の動線を確保。それは、夫婦と家族それぞれのプライバシーを守られる新しい提案として今後のスタンダードとなるだろう。
Bathroom
ボウクスのバスルーム
タイルならではの無限の可能性を確信しているボウクスだからこそのご提案。
バスルームを一つの空間としてトータルコーディネートいたします。お気軽にお問い合わせください。
バスルームシミュレーション
Construction overview
工事概要
- 所在地:東京都
- 用途地域:第一種低層住居専用地域 容積率80%/建蔽率40%
- 敷地面積:198.35m²
- 工事種別:新築一戸建て住宅
- 構造:木造壁式工法 2階建
- 延べ床面積:154.02m²(46坪) ロフト:34.78m²
- 2015年8月~2016年4月 *外構工事除く
Design style & Spec
デザイン様式・主な仕様
- 建築様式:ヴィクトリアン・スタイル
- 外壁:ブリックタイル張り、キーストーン(CAN’ENTERPRISES)下見板張り(ラップサイディング)
- ポーチ・アプローチ床:コンクリート下地300角磁器タイル張り(BOWCS)
- 内装:壁天井 ドライォール工法、床無垢フローリング、600角磁器タイル張り(BOWCS)
- 浴室パウダールーム:壁70×280磁器タイル張り(MARAZZI)床300角磁器タイル張り(BOWCS、名古屋モザイク)
- 2階トイレ:壁300×900陶器タイル、モザイクタイル張り(B’Stile,MARAZZI)床600角磁器タイル張り(BOWCS)
- キッチン・洗面カウンタートップ:御影石
- 什器:浴槽、洗面シンク、水栓、ミラー(KOHLER,GROHE)キッチン(MERIT,MIELE)
- 照明器具:シャンデリア・ペンダント・ブラケット
Concept book
コンセプトブック
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